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「先輩コミュニティ」活動中!全国1,000人の先輩と作っていく、神山まるごと高専の未来。

まるごとnote(神山まるごと高専(仮称・設置構想中)noteアカウント)編集チームです。

モノをつくる力で、コトを起こす人」を育てる、神山まるごと高専に関する情報を伝えています。
※設置構想中のため、今後内容変更の可能性があります。

先日開催した神山まるごと高専1期生の「先輩」を募集するクラウドファンディング(Makuake応援購入プロジェクト)に支援していただいた、全国1,000人の多様な方々によって「先輩コミュニティ」が発足しました。

オープン3日で満員になるほど、反響があった先輩コミュニティ。現在はどのような活動をしているのでしょうか。

今回は実際に「先輩」として活動している藤井聡史さん池下カナさん、先輩コミュニティ運営事務局の松坂智美さんの3名に、先輩コミュニティの活動に込める思い、担当しているプロジェクトの内容、そして、目指していきたいコミュニティの姿について伺いました。

松坂智美さん
神山まるごと高専設立準備委員会所属。先輩コミュニティの運営事務局。今年の4月に独立した起業家ママとして「自分史制作」で、シニアとママをつなぐ事業を展開中。

藤井聡史さん
自らも高専出身者であり、神山まるごと文化祭プロジェクト立ち上げリーダー。自動車部品メーカーの株式会社デンソーに生産技術者として勤務。

池下カナさん
「学生に対する実践教育の提供」プロジェクトに参画。4人の子供を育てつつ、探究学舎でアルバイトをする教育に前向きなママさん。

まずは先輩自身が「人間の未来」を想像することから

ーMakuake で募った「先輩」のコミュニティ活動がすでに始まっていると伺いました。現在はどのような取り組みをされてるのでしょうか。

先輩コミュニティ運営事務局・松坂智美(以下、松坂)さん:ご存知の方も多いかもしれませんが、先輩コミュニティは、神山まるごと高専の一期生に、「先輩」がいないことにヒントを得た取り組みなんです。

学生のみなさんが高専に入り学ぶ上で、頼ったり相談したりできる「先輩」が全国に1,000人いたら心強いだろうなあ、という思いから始まりました。

その1,000人の先輩にしてもらったのは、「テクノロジー×デザインで、人間の未来を変える学校」という学校のコンセプトにそって、まずは先輩の皆さん自身に「人間の未来をどう変えていきたいか」を考えてもらうこと。その第一歩となるプロジェクトやサークルを企画、運営いただいていて、現在は5プロジェクト、5サークルが始動しています。

ーそんなにたくさんのプロジェクトやサークルがあるんですね!

松坂さん:そうなんです!「人間の未来を変える学校」というコンセプトにそって、まずは先輩の皆さんに、人間の未来をどう変えていきたいかを考えてもらい、その第一歩となるプロジェクトを企画、実行いただいています。プロジェクトは試行錯誤で進めていくので本気で取り組んでいる先輩がたくさんいます。運営としては、その本気をサポートし、例えば30年後でも40年後でも、「参画していてよかった!」と思い返せる体験ができるコミュニティにしたいなと思っていますね。

画像6松坂智美さん

「高専出身」「子育て中の先輩」だからこその参加動機

ーそれでは実際に「先輩」になられたお二人にも、お話を聞きたいと思います。どのような思いで、先輩になろうと思ったのでしょうか?

先輩・藤井 聡史(以下、藤井)さん:僕は高専出身なので、約20年ぶりに新しい高専ができると聞いて、すぐに興味を持ちました。しかもそれを主導されているのが、寺田さん(理事長予定・Sansan CEO)、大蔵さん(学校長予定・ZOZO 元CTO)、山川(クリエイティブディレクター・CRAZYWEDDING 創業者)さんというじゃないですか。クリエイティブな方々によって、高専がどうアップデートするのかが本当に楽しみで、募集が出てすぐに応募しました。

僕はいま、大企業に勤めながら、アントレプレナーとして起業を目指しています。30歳をすぎて初めて起業に触れてみたのですが、この経験を学生のうちにできる神山まるごと高専のカリキュラムは素晴らしい。きっと学生の視野が広がり、より良い人生を選択できること間違いなしです。

神山まるごと高専から成功する起業家が出ていけば、全国の学生のキャリアに選択肢が増えますよね。僕には2歳と5歳の子供がいるので、彼らが15歳になった時に、今よりも多くの選択肢がある日本にしたいと思ってるんです。

画像2藤井聡史さん

ー素敵な想いです!そんな先輩が神山にいてくれると、未来の学生の皆さんも心強いですね。続いて、池下さんお願いします。

先輩・池下 カナ(以下、池下)さん:私は探究学舎という、学生の探究心を引き出す学習塾でアルバイトをしていて、塾長(宝槻泰伸さん)がまるごと高専円卓会議に出ていたのをみて、神山まるごと高専のことを知りました。

私には4人の子供がいますが、教室の閉じられた環境で、全ての能力を平均的に底上げする教育に、ちょっと疑問を持っていて、普通とは違った子育てを実践しています。

例えば、一番上の子は中学受験でいわゆる偏差値の高い全寮制の学校に入学しましたが厳しい校則と寮生活が合わず9か月で退学しました。本人が狭い日本を抜け出して世界を見たいということで、中学時代は単身オーストラリアとフィリピンへの語学留学と自学で過ごし、高校は世界中の拠点を一定期間ずつ移動していくユニークな学校に入学しています。
また、小学4年生の一番下の子は、本人の希望で長野県で山村留学中です。将来的には都会と地方の架け橋になることがしたいようなんです。

色々な体験から、子供自身がやりたいことや興味あることを見極めて、人生を選択していける教育が良いなと思って、子育てをしています。
神山まるごと高専も、自分で人生を選択したい学生が集まるはずです。彼ら彼女らの、個性や好きを伸ばせる場所であってほしいなと思っています。

画像3池下カナさん

”未来の神山まるごと高専生”のためにできることは何かと模索する日々。

ーお子さんの教育方針、ユニークですね!お二人の想いが伝わってきました。それでは、現在実際にどのような活動をしているか教えてください。

藤井さん:僕は「神山まるごと文化祭」というプロジェクトをリーダーとして立ち上げました。1期生の学生の皆さんは40名。神山町に知り合いがいない子もいるでしょうし、田舎での寮生活に最初は不安になることも多いはず。大人が、学生が安心して学べる環境を作ることも大切な要素だと思っています。
まだまだ構想段階ではありますが、可能であれば地域も丸ごと巻き込む文化祭を開催して、神山まるごと高専の学生に、学校の周りの人とのつながりを作ってあげたいなと思っています。

僕はいまとある著名人のオンラインサロンにも入っていて、その方に文化祭に来て一緒に盛り上げてもらうことはできないか、とも画策していて、自分が持っている経験や人脈をフルに使って未来の神山まるごと高専生のために何か自分にできることはないか、日々模索していますね。

池下さん:私が参加しているのは「実践教育プロジェクト」というプロジェクトです。これは、法律やお金の知識のように、生きる上で知っていた方が良いことを、楽しく学べる機会を創造していくプロジェクト。まずは、モデルとなるカリキュラムを作って、現行の中高生に体験してもらいながら効果を検証して行こうと思っています。

このプロジェクトで大切にしているのは、大人目線にならないこと。法律やお金の勉強の大切さに気づくのは大人になってからですが、その目線で大切さを伝えたとしても、きっと学生は受け取りづらいはずです。

大事にしたいのは「学びをエンターテイメントで包む」こと。授業自体を楽しいと感じてもらえて、学生たちが自ら学んでいくような機会を作りたいと思っています。

ー地域を巻き込む構想まである文化祭から、法律やお金の学びの設計まで、多種多様なプロジェクトがあるんですね。松坂さんが事務局として活動する上で工夫されていることはありますか?

松坂さん:「神山まるごと高専の開校を応援する」という目的からはブレないようにしつつ、基本的には先輩たちの自治で活動を進めてほしいと思っています。学生のために必要だと思うことは、事務局に許可を取るのではなく、「絶対にこれがいい」という情熱を込めたプレゼンテーションで動かしてゆく。それが、固定観念や常識を覆して、人間の未来を変えていく、先輩たちの姿だと思うんですよね。

事務局としては、先輩たちの熱い思いをどんどん醸成させていきたいです。先輩たちの「できないことは、何一つない」という空気感が、学生たちにも広がっていくようにしたいですね。

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それぞれのタイミング熱量に合わせて関われる柔軟なコミュニティに。

ー今後、先輩コミュニティはどんな場所になっていきますか?

松坂さん:事務局としては、先輩の皆さんの思いや期待に応えられるように、ワクワクする体験や新しい学び、成長を一緒に作っていくことを意識しています。先日8月23日には、その一つの取り組みとして、「クリエーションパーティー」という相談会を開催しました。

山川さんと一緒に各プロジェクトを、ブラッシュアップする会です。「クリエーションパーティー」と名付けたのは、先輩コミュニティと事務局があくまでフラットな関係だから。事務局から一方的にフィードバックする会ではなく、もっと楽しくフラットに、お互いのインスピレーションを共有しながら、創造していく機会として設けました。今後もこうした取り組みを続けて、新しい学びと刺激に溢れた先輩コミュニティを作っていきたいですね。

また、大前提として、先輩の皆さんは本業や生活があります。熱量高く挑戦したり、少し距離感を持って関わったり、それぞれのタイミングや熱量に合わせた関わり方ができる柔軟なコミュニティとして在ることも意識していきたいです。

コミットの仕方も含めて、何か決められている、やらなくてはいけないことは一つもありません。今は活動できていなくても、1年後にふらっとコミュニティの活動を始める方がいてもいい。
人間の未来を変える学校を目指しつつも、まずは一つ一つ目の前にあるプロジェクトや機会に、ワクワクしながら取り組んでいきたいです。それが、自然と皆さんの創造性を発揮するコミュニティ作りにつながるんじゃないかと思っています。

池下さん:社会全体としても、個々の能力を発揮することが求められている中で、先輩コミュニティがそうした組織のロールモデルになれたら素敵ですね。そして、学生たちともフラットで安心安全な関係を築けるようにしたい。関わる人全員の創造性が発揮されるコミュニティを作っていきたいと思います。

藤井さん:成長や学びがないと、仕事をしながら長く続けるのは難しいと思うので、先輩にとって「成人学習」の機会にもなるようにしたいですね。個人的には、この先仕事でも教育に携わっていきたいので、その知見を得たり、仲間を見つけられるんじゃないかとワクワクしています。
神山まるごと高専の学生たちには、先輩として「愛情と肯定」を届けたい。僕にとって高専の環境は、自分を受け止めて肯定してもらえる場所。先人たちからもらったものを、しっかりと次の世代にも渡していきたいです。もちろん受け取るかどうかは本人たち次第ですが、出し惜しみせずにどんどん愛を注いでいきたいと思います!

画像5先輩コミュニティ運営メンバー
左から尾田瞳さん、松田理夏さん、長谷川嵩さん

熱意のある先輩が1000人も集まった先輩コミュニティ。
この後の活動を随時、レポートしていきますので、お楽しみください!

[構成編集・文] 水玉綾、佐藤史紹 [取材]林将寛

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