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3日待たずに1,000人が先輩に!全国から集まった先輩たちと作る、神山まるごと高専の未来。

まるごとnote(神山まるごと高専(仮称・設置構想中)noteアカウント)編集チームです。

「モノをつくる力で、コトを起こす人」を育てる、神山まるごと高専に関する情報を伝えています。

※設置構想中のため、今後内容変更の可能性があります。

今回お話をお伺いするのは、先日オープンしたクラウドファンディング立ち上げの中心メンバーである、マクアケ取締役・坊垣佳奈(ぼうがき かな)さん、マクアケ関西支社長・松岡宏治(まつおか こうじ)さん、神山まるごと高専のクリエイティブディレクター山川咲さんです。

クラウドファンディングのリターンとして、学校作りに加わっていただく初の公式メンバー「先輩」を限定1,000人で募集した結果、開設から48時間以内に目標額の3,000万円を超え、すぐに満員に。総支援額は現在1週間足らずで4,500万円を突破しました。

ご支援いただき、誠にありがとうございます。

皆様への感謝と共に、改めてMakuakeとの共同リリースに至った背景と「先輩」というアイディアに込めた思い、1,000人の「先輩」コミュニティで実現したい未来についてお届けできればと思います。

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不可能が可能になる感覚値があった

ー「先輩コース」の募集が締め切りになりました!どんなお気持ちですか?

クリエイティブディレクター・山川咲(以下、山川)さん:本当に嬉しい!!のですが、うーん。すごく正直にいうと、実感が追いついていないというのが本音です。本当にこのプロジェクトは、大きな不安をどうにか乗り越えてローンチしたものなので、まさか3日足らずで達成してしまうなんて予想を遥かに超えていました。

神山まるごと高専や教育の未来について真剣に考え行動を起こしてくれる人がこんなにいるのかと、正直驚いています。支援してくださった方には心からの感謝を伝えたいです。ありがとうございます!

ー今回は「先輩」コミュニティの今後についてお伝えしたいと思っています。まずは、一緒にクラウドファンディングを作ったMakuakeのお二人との出会いと、共同リリースに至った経緯を教えてもらえますか?

山川さん:2020年の初夏に表参道で開催した山川咲個人のエキシビジョンに、坊垣ちゃんがきてくれたのが初めての出会いです。

Makuake取締役・坊垣佳奈(以下、坊垣)さん:咲ちゃんとは共通の知り合いがいて、前から「会ったら面白いと思う」と言われていて。知人が咲ちゃんの展示に行くと聞いたので、直感的に付いていきました。

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山川さん:それが昨年で今年に入ってから、クラウドファンディングを検討し始めた頃に相談をして。一緒にやるならMakuakeで、そして坊垣ちゃんとやりたいと思っていました。会社として社会に発信していくパワーを感じてきていたし、大きなプロジェクトになるからこそ私たちだけでやるのは不安もあり、彼女がコミットメントしてくれるなら心強いな、と。坊垣ちゃんは二つ返事で、最初から一貫して前向きに取り組んでくれて、朝8時からの寺田さん(神山まるごと高専 理事長予定)とのモーニングに駆けつけてくれたり、構想段階にもかかわらず神山に来てくれたりしました。

ーそうだったんですね!坊垣さんと松岡さんは、神山の構想を初めて聞いた時の印象はいかがでしたか?

坊垣さん:私が話をもらったのは、ちょうど神山町がある徳島に強く興味を持っていたとき。徳島市の最年少女性市長と関わりを持ちはじめたり、上勝町や神山町のような面白そうな場所も知ってたりして。加えて両親がともに教育者でもあったからか、教育に携わりたいとずっと思ってたんです。色々とタイミングが重なって、ビビっときました。

Makuake関西支社長・松岡宏治(以下、松岡)さん:僕は話を聞いた時、自分の持っている課題意識とバシッとはまる感じがしましたね。神山まるごと高専は「より良い地球を残すことに関わる一つの手段だ」と確信しました。僕は環境問題一つとっても、地球がこのままではダメになることはわかっているのに、止めようもないし関わりようもないもどかしさを感じていて。僕らの世代が何かをしていくのも大事だけど、固定観念のない10代の子たちが地球の未来について考え、未来を変える取り組みをしていける場所づくりが必要だと思ってたんです。

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ー非常に熱を感じますね・・・!そんなMakuakeさんが一緒に取り組むことになった決め手はなんだったのでしょうか?

坊垣さん:Makuakeだからこそやるべきだ、と思う理由があったんですよ。大きいのはビジョンとの重なり。私たちのビジョンは「生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界の実現」です。これまでの社会構造では生まれづらかったものが芽を出し、社会に届き、未来に残っていく世界を実現したいと考えたとき、神山まるごと高専は未来に残したい「良い学校」だと思ったんです。

山川さん:Makuakeのみんなはすごいパワフルだよね。ビジョンを本気で達成しようとしている姿勢を見て、不可能が可能になる感覚値をずっと感じてた。でも実は、私自身は話を進めながらも迷いがあって。ちゃんと自分の中で覚悟が決めれたのは、坊垣ちゃんの言葉があったからかな。

クラウドファンディングに対する不安を素直に打ち明けた時に、坊垣ちゃんは「もちろん私たちだけで達成はできないから、咲ちゃんたちがやるかどうかを決めるんだよ。成功するかはわからない。でも、仮にうまく行かないとしても、やる価値があるプロジェクトだと私は思う」と、力強く話をしてくれて。

営業トークとかではなく、一人の人間として向き合ってくれる姿に、この人たちにかけて未知なる未来に挑もう、と決心できました。何よりも、挑戦を繰り返し失敗から学んでいく学生を育てるなら、私たちも失敗を恐れてはいけないと腹落ちして、「怖いけど」ではなく、「怖いから」やろうと思えたのです

坊垣さん:私の中で出来るイメージがあったんですよ。咲ちゃんたちの思いは本物だったし、教育に一石を投じる可能性のある学校なのは明らか。あとはやると決めて、届ける仕組みを作りさえすれば、教育に課題意識を持っている人、起業家を育てたい人、子供を抱える親御さん、地域創生を支援したい人など、様々な角度から関わる前向きなコミュニティが生まれると信じられました。


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一生に一度の学校作りを、オープンな機会に

ー山川さんがそもそもクラウドファンディングをしようと決めたのは、なぜだったんでしょう?

山川さん:今年の1月に私は神山まるごと高専にジョインしました。その頃は、このプロジェクトが「教育の世界に一石を投じて、本当に日本の未来を変えられるものだ」と感じたから、自分の人生を賭けようと思えたけれど、そのレベルと比較すると社会ではあまり話題になっていなかったんです。だからまずは、自分たちの周りの大人たちに価値を届けるため、発信やイベント開催をしてきました。

ある程度周りに広がってきた感覚を持てたタイミングで、さらに教育に携わる人たちや親御さん、未来の学生さんにも届けようと、HPを学生向けものにリニューアルする構想をはじめて。それと同時に、もっと多くの人が関われるようにクラウドファンディングの案が出たんです。

ーどうして関わる人を増やそうと?

山川さんこのプロジェクトを私たちだけの閉じたものにしてはいけないと思ったの。経営者や多様な経験のあるこんなメンバーが集まっても、学校を作るのはとてつもなく難しくてことで。学校、特に文科省の認可を受けるような公的な学校って、そうぽんぽん生まれる物じゃないないんだなという思いが強まって。

ゼロからこんな学校を作るのは、一生に一度できるかどうかだとすると、教育に課題意識を持っている人や学校を作りたいと思っている人が関われる、オープンな機会にした方が絶対いいと思ったんです。

私たちの発信に対して「手伝うよ」と言ってくれる方に、機会を用意できていなかったのもあって、このクラウドファンディングという機会を通して、応援してくれた皆さんと「学校の設立と、その先の未来を一緒に作っていく」という、私たちのコミットメントの意味もありました。

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ーなるほど。そんな思いがあったんですね。「先輩」のアイディアはどのように生まれたんですか?

山川さん:リターンの内容はかなり議論しましたね。一番大事にしていたのは、クラウドファンディングがお金を集めるではなく、良い未来・学校を作るプロジェクトに繋がっているという確信が持てること。

「先輩」のアイディアの前は、1万人から1万円を寄付してもらい、総額1億円を目指す案もあって。インパクトはあると感じましたが、本当に1万人の方が支援してくれた時に、学生のためになる関わり方の機会を作れるイメージが湧かなくて。

会議を繰り返す中で、「高専のアイデンティティの一つは先輩だ」という話を学校長の大蔵さん(元 ZOZO CTO)からいつも聞いていたことを思い出したんです。高専では、15歳で入学した学生が20歳の先輩との共同生活ができるので、社会で生きる想像を膨らませたり、視野を広げることができる、と。でも、約20年ぶりに新設される神山まるごと高専には先輩がいません。

お金を集める為なら他の方法もあるけれど、「先輩」がいないのはどうしようもできない。学校作りに思いがある大人が、学生の視野を広げる「先輩」になってくれたら、なんて良いんだろうと思いました。さらに1,000人ならば、学校を良くするための議論もできるし、神山に直接来てもらう機会も作れそうだな、と。それなら3万円のリターンでも応援してくれる人はいるんじゃないかとイメージできたんですよ。

坊垣さん:リターンで意識したいことは、支援してもらって終わりじゃなくて、ちゃんと関わってもらえる手触り感を提供することだったので、「先輩」はとても良いアイディアだと感じました。学校に対する確信と、このリターンの内容、そしてこのチームのパワーがあったら、このプロジェクトは成功するなというイメージが強まりました。

「先輩」は学生と社会をつなげる架け橋

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ー改めて「先輩コース」の内容と、今後先輩とどのような関わりをしていく予定か、教えていただけますか?

山川さん:「先輩」は神山まるごと高専を一緒に作ってもらう公式メンバーのことです。

先輩コース
「一緒に作る先輩コース」30,000円(税込)
・先輩入学説明会
・特別授業への参加 / 視聴
・先輩限定オンラインコミュニティへの参加
・サマースクールなどイベントの企画や参加
・定例学校作り会議とオフ会への参加
・本プロジェクトを追ったドキュメンタリー映像先行試写会への招待。及びエンドロールへの名前の記載


「先輩」の皆さんとは、イベントや学校作りの会議を行いながら、一緒に神山まるごと高専を作っていきたいと思っています。各世代、各産業の大人たちが日本中から足を運んで“まるごと”訪れてくれるのをイメージしています!

坊垣さん:私はこれまで、全国のさまざまな業界の人たちと仕事をしてきた経験から、分野の違う人たちと関わることの大切さを感じています。ある場所では当たり前のことが他では全く違う事はよくある。15歳の時に、さまざまなバックグラウンドや経験を持つ人たちと関わることで、学生たちの見える世界が広がっていくと思います。

松岡さん:僕は学生が、社会にたくさんある選択肢の中から、どう1つを選んで、一歩を踏み出すかが重要になると思っていて。「先輩」には学生と社会をつなげる架け橋になってもらいたいです

山川さん:いいね。これまで教育って、学校で関わる人や教え方、教える場所が限定されていて閉塞感があったと思うんです。でも「先輩」コミュニティでは、そうした「べき論」を取っ払って、さまざまな角度から関われるタッチャブルな教育が生まれていくんじゃないか、と私は期待しています。

神山まるごと高専は人が進化するための機会や環境を提供する場所だから、授業だけではなく、「先輩」との偶然の出会いが人生の決め手になってもいいんだろうな。改めて「先輩」は、すごい可能性に満ちた存在だね。

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坊垣さん:そうだね。私が思うに、本気で世の中を良くしたいと思っている人は意外と少ないんです。課題解決のために始めたことなのに、気づいたらお金や名声などの雑念に引っ張られてしまうことが多い。

でもこのプロジェクトに集まっているメンバーは、「社会をよくしたい」というピュアな願いに向き合っている。教育全体を一気に変える事はできなくても、変わる可能性を感じさせられる1例として、一緒に神山まるごと高専を作り上げていきたいですね!

山川さん:今日は二人の話を聞いて「それぞれのミッションを持って関わってくれる仲間なんだ」って改めて思いました。なんかちょっと泣きそうです。最初はこのプロジェクトを成功させなきゃとプレッシャーを感じていたけど、このメンバーでやれるなら、焦る必要なんてないんだと安心しました。引き続き信じている価値を、しっかり言葉にして皆さんに届けていきたいと思います。

私たちから「『先輩』とはこういうものだ、こうして欲しい」とすべて提示できるわけではないからこそ、どうなるか分からない未来も含めて、楽しみながら一緒に挑戦してくれたら嬉しいです!

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[取材構成編集・文] 水玉綾、佐藤史紹、林将寛

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