イベントレポート「テクノロジーでデザインする未来社会」#正解のない授業
神山まるごと高専では、本校のアドミッションポリシーの文言にもある「正解のない問い」に向き合う体験授業を全国の中学生向けに実施しています。
この連載では、これまで本校が実施した体験授業について、その目的・授業設計・実施方法をイベント参加者の様子を含めてご紹介します。
今回は、プログラミング担当教員、鈴木知真がレポートをします。
未来を自分たちで生み出す体験を。
こんにちは。鈴木知真といいます。
今回紹介するのは、私が担当した、偶然できた「新しいコトバ」を頼りに未来のガジェットを妄想する。そんな授業の様子です。
どんな授業かというと、段ボールや割り箸などを使ってガジェットのプロトタイプを制作し、授業の最後には、そのガジェットが未来社会で使用されているシーンを劇で表現してもらう。そんな授業です。
授業設計は以下になります。
テクノロジーを妄想せよ。
授業は、まずは自己紹介から始めます。一人ひとりに配られた白紙のカードに「好きな〇〇」を書いてお互いに見せ合います。この時に書いた「好きな〇〇」がメインのワークで使用するキーワードになります。
参加者の「好きな〇〇」が集まったところで、テーブルにあらかじめ置いてったテクノロジーカードをオープン。
テクノロジーカードには最新テクノロジーのキーワードとイラスト、簡単な説明が書かれています。このカードと自分たちの「好きな〇〇」を組み合わせて強制的に「新しいコトバ」を作り出します。
新しいコトバができたら、連想されるイメージをみんなで話し合います。もともとのコトバの見た目(ドローン=プロペラがついている)だけでなく、機能(ドローン=何かを運ぶ)にも着目して発想を広げます。イメージが固まったら、いざプロトタイプづくりです。
未来社会を表現せよ。
プロトタイプが完成したらいよいよ発表です。そのガジェットが当たり前にある日常で、未来の人々はどんな生活をしているのか思い思いに表現してもらいます。
この体験を通してモノづくり=未来生活や社会のあり方づくりを意識してもらい、ただモノを作るだけにとどまらず、それを用いてコトを起こすという意識を持っていただけたのではないかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後も「正解のない問いに向き合う」授業を皆さんにお届けできたらと思います。次回もぜひお楽しみにしていてください。