新設「志望理由書」の意図とは?先輩学生からのアドバイスもあり
こんにちは。クリエイティブディレクターの村山海優です。
今まで、「育成型の学生募集」を掲げ、多くの中学生が自分の興味や個性に気づき、それを伸ばせる機会や入試制度を提供する学校であることを目指してきました。先日公開された2025年度入試要項にも、その要素が盛り込まれています。この記事では、今まで多くの中学生に出会ってきた私から、受験生へのエールを込めて届けたいことがありこのnoteを書くことになりました。
「モノをつくる力で、コトを起こす」人の育成を掲げる本校では、毎年入試活動は模索を続けている中、今年度の大きなアップデートがありました。 それは、「志望理由書」の新設や、入試要項の発表時期の早期化です。 本記事では、このアップデートの意図やポイントをお伝えします。
はじめに - マッチング重視の入学試験
神山まるごと高専の入試は、受験生と学校の「求める学生像(アドミッションポリシー)」とのマッチングを重視しています。「偏差値」などの単一の物差しではなく、受験生の多様な個性を引き出すために、様々な形を用いてマッチングを測っているのが特徴です。
また、本校の入試は一般的な高専よりもスケジュールが早く、さらにどの方式でも併願が可能であることも特徴です。他校と迷っている人も、まずは挑戦してほしい、と思っています。
昨年からの変更点として、今年度は例年よりも約3ヶ月早い夏休み前に入試要項が公開され、全方式で新しく「志望理由書」が設けられ、マッチ度を測る上で重要な項目と位置付けています。そのため、この「志望理由書」に早期に取り組んでほしいという思いからです。本記事では、この「志望理由書」について、その意図やポイントをお伝えします。この夏、自己分析からはじめてみるのはどうでしょうか?
志望理由書とは - 知りたいのは理解と意思
志望理由書では、神山まるごと高専への理解と意思を評価します。配点はA方式で50点、B方式で20点です。(制限文字数などの具体的な記述方法や留意点は、10月1日に本校入試ページ上で公開されます。)
本校には「授業」「課外活動」「寮生活」など様々な特徴があります。また、高等教育機関として、やらなければならないことや達成すべき基準も設けられています。これらを正しく理解した上で、学ぶ目的は何か?ここでの学びをどのように生かしたいか?を考え抜いてほしいのです。きっと、その問いへの答えは入学する学生の数だけあるはずです。
では具体的に、志望理由書を通じてどのような点を見たいと考えているのかをお伝えします。
ポイント①学校への理解
入試でマッチングを重視するのも志望理由書を問うのも、根源的には同じ理由です。「モノをつくる力で、コトを起こす」人を目指し、有意義な5年間を神山町で過ごしてほしいからです。そのためには、学校の設立背景から日々の授業までを詳しく知り、入学前の時点から自身の学校生活をイメージすることが大切です。
校名の「まるごと」には3つの意味があり、様々な要素を複合的に学び経験することを重視しています。(建学の精神「まるごと学ぶ」)
何をどのように「まるごと」学ぶのか、学びの可能性は無限にある中で、「あなたにとってはどんな学びが必要でしょうか?」、その問いに向き合うために、まずは本校について深く理解してほしいと考えます。
ポイント②あなたの意思
本校の様々な特徴を理解したうえで、なぜ当校を志望しているのか、等身大のあなたの意思を知りたいと思います。あなたの意思に正解はありません。その意思を起点に、本校での学びをあなたの将来にどのように繋げようと考えているかを教えてください。そこにお互いにとってのマッチングを測る鍵があると考えています。
現時点の考えで構いませんので、あなたの得意なこと、好きなこと、疑問に思うこと、許せないことなど、皆さんの中にある意思となる種を探し、深掘り、表現してください。
先輩学生もみなさんと同じように受験期に「なぜ、この学校に行きたいか?」に向き合ってきたと言いますが、その際、自分について深掘りをする「自己分析」が役に立ったと語る学生が多くいました。みなさんへのエールを込めて、先輩学生の受験準備に関する声も紹介して行きたいと思います。
進路選択の要ともなる「自己分析」
自己分析とは、自分自身の強みや弱み、興味や価値観、将来の目標などを明確にするための一つのプロセスです。自己分析を通じて、どのように何を学びたいかのヒントを見つけるだけでなく、自信の向上、目標設定の明確化なども期待できます。ここで、在校生が実践していた自己分析の方法やコツを紹介します。
自分自身について人に聞く:
人に聞き、ノートに書き留めていた。親以外から自分の内面について聞くことが多くの発見に繋がったと思う。ノートに書き出す:
自分はどんな人間なのか、自分がやりたいことは何かなどをノートに書き、出た答えの一つ一つに「なぜそう思った?」「そうなったきっかけは?」などを考えるようにした。自分を客観視する:
ちゃんと自分に向き合った時に、もっと自分のことが嫌いになるのでは?と思ったりしていました。でも今は少しずつ自分のことを見るようにしています。例えば、自分のことをちゃんと見ることです。ピッチをする機会があったら録音したり、ビデオがあるなら見返しています。そうすることで、客観的な自分を見れるのかなと思います。細かく記録する:
小さい頃から何をしてきたのか、何が得意で好きなのか、自分の感情がいつどこで湧くのか(例:人がすごいことをしているとワクワクして自分もやりたくなる衝動に駆られる)などを細かく記録し、その中で、アドミッションポリシーに本当にマッチしているかを確かめました。神山まるごと高専主催のイベントに参加し、自分の気持ちを観察する:
学校のオープンキャンパスや説明会に何度か参加し、学校の雰囲気からどう感じ取るかに、率直に何にワクワクするかに、やりたいことへのヒントがありました。(オープンキャンパス詳細はこちら)
これらの方法を活用することで、自分自身を深く理解し、神山まるごと高専での学びに対する意思をより明確にするヒントとなるはずです。
終わりに - 学校選びの前に、生き方選びを
志望理由書では、「どんな学校に行きたいか?」を問い続ける必要がありますが、その問いに向き合うために、まずは「どんな大人になりたいか?」という問いから始めてほしいと考えています。その実現に必要な学びを自ら選び取ってください。
とっても大きな問いに見えますが、様々な情報を集めながら、たくさんの人に話しながら、自分にじっくりと向き合い、自分自身が納得できる「独自の解」を見つけてください。それが、あなたに合った学校選びの道しるべになるはずです。
この夏、受験の準備に取り組む皆さんを、心から応援しています!
入試についてより詳しく知りたい方は、オンラインで行われる学校説明会や入試説明会にもご参加ください✨